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香水が長持ちする“正しい選び方”とは?
「せっかくお気に入りの香水を買ったのに、すぐに香りが飛んでしまう…」
そんな経験はありませんか?
香水の“持ち”は、実は選び方次第で大きく変わります。特に重要なのが、香料の濃度(賦香率)と香りのタイプ(香調)の2つ。
この記事では、香水を長持ちさせるための【選び方のポイント】をわかりやすく解説します。
これを読めば、もう「何となく」で香水を選ばなくて済みます。
長持ちする香水を選ぶには“賦香率(香料濃度)”を知る

香水の持続力を左右する最重要ポイントは、賦香率(ふこうりつ)=香水中に含まれる「香料の割合」です。濃度が高いほど香りは長く残ります。
賦香率とは、香水全体に対して「香料がどれくらい配合されているか」を示す指標です。
香料濃度と持続時間の目安
種類 | 賦香率(香料濃度) | 持続時間 | 備考 |
---|---|---|---|
パルファム(Parfum/Extrait) | 約20〜40%(一般的には15〜30%) | 約6時間~24時間以上 | 最も濃厚かつ高価で、少量で十分な香り |
オードパルファム(EDP) | 約10〜20%(多くは15〜20%) | 約4〜8時間 | 日常使いに最も適したバランス |
オードトワレ(EDT) | 約5〜15%(平均9〜12%) | 約2〜5時間 | 軽やかな香り。こまめにつけ直したい人向け |
オーデコロン(EDC) | 約2〜6%(多くは2〜5%) | 約1〜3時間 | 爽やかで短時間の持続。夏場やリフレッシュ用に適切 |
オーフレッシュ / ミスト | 約1〜3% | 約1〜2時間 | 軽い香り、気軽に楽しめるタイプ |
実用的な選び方の指針
- 総合バランスなら「オードパルファム」
香りの持続・香りの強さ・価格のバランスが良く、日常使いに最適。 - こだわり派なら「パルファム」
最上級の濃度で最も長持ちするが、価格も高く入手が難しい。 - ライトな香りを楽しみたいならEDT〜EDC
プチプラ感覚や夏使用向けで、こまめな付け直しが前提。
確認方法:製品のボトルや公式サイトに「Eau de Parfum」「Eau de Toilette」など表記があります。購入時は必ずチェックしましょう。
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香水は「香料の濃度」だけでなく、香りのタイプ(香調)によっても持続時間が異なります。素材の分子の重さや揮発性によって、香りの残り方が変わるためです。
香調別・持続性マップ
香調カテゴリ | 持続傾向 | 特徴 | 代表香料例 |
---|---|---|---|
シトラス系 | × 短め(1〜3時間) | 爽やかで軽やか、清潔感重視 | ベルガモット、レモン、グレープフルーツ |
フルーティ系 | ×やや短め(2〜4時間) | 甘くジューシー、可愛らしい印象 | ピーチ、アップル、パッションフルーツ |
グリーン系 | △ 中間(3〜5時間) | ナチュラルで知的、瑞々しい印象 | グリーンティー、フィグリーフ、バイオレットリーフ |
フローラル系 | ◯ 中〜長め(4〜6時間) | 華やかで上品、女性らしい印象 | ローズ、ジャスミン、ピオニー |
ウッディ系 | ◎ 長め(5〜8時間) | 深みと落ち着き、洗練された印象 | サンダルウッド、シダーウッド、ベチバー |
シプレ系 | ◎ 長め(6〜9時間) | シックで大人っぽい、香りに奥行きあり | オークモス、ラブダナム、パチョリ |
フゼア系 | ◎ 長め(5〜9時間) | 渋さと甘さのバランス、男性的 | ラベンダー、クマリン、オークモス |
マリン系 | △ 中間(3〜5時間) | 開放的で爽快、軽やか | アクアティックノート、アルデヒド系 |
グルマン系 | ◎ 長め(5〜10時間) | 甘く濃厚で存在感あり | バニラ、チョコレート、キャラメル |
オリエンタル系 | ◎ 長め(6〜12時間) | 官能的でエキゾチック、重厚感あり | アンバー、イランイラン、ベンゾイン |
スパイシー系 | ◎ 長め(5〜10時間) | 温かみと個性、記憶に残る香り | クローブ、ナツメグ、シナモン |
ムスク系 | ◯ 中〜長め(4〜7時間) | 清潔感があり親しみやすい | ホワイトムスク、クリアムスク |
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こちらに持続時間の組み合わせ早見表を用意しましたので活用していただければと思います。

- 清潔感を重視するなら:シトラス、グリーン、フルーティ、フローラル、ムスク
- 長時間香りを残したい/個性的な香りが好きなら:ウッディ、シプレ、フゼア、マリン、グルマン、スパイシー、オリエンタル
香りの重さ=香りの残り方に直結します。軽い香りほど早く消え、重い香りほど残ります。
まとめ:香水は「濃度」と「香調」で選ぶと失敗しない
香水がすぐに飛んでしまうと感じたら、まずは賦香率(濃度)と香調の特性をチェックしましょう。
- 香りの「濃度」が高いものほど持続時間が長く、
- 「香調」が重いものほど肌に残る時間が長い傾向があります。
シーンや好みによって香りの重さを選ぶことで、香水選びの満足度が格段に上がります。
気になる香りがあれば、まずはどの濃度か/どの香調かを確認してみてください